ビームスを存亡の危機

2011-03-04

なぜ、S氏たちは、業界を仰天させるような大胆な独立を企てたのだろう。現ビームス社長は、「正直、真相は僕にはわかりません。ただ、理由のひとつは、Sさん(現ユナイテッドアロウズ会長)たちが最初に立ち上げた頃のユナイテッドアローズに答えがあったと思います。ビームスで育った大人をターゲットにした、一流のブランドだけを集めた、あの店は、ビームス時代にSさん(現ユナイテッドアロウズ会長)たちが、やりたいと何度も提案してきた店そのものでしたから。ただ、僕は、今のビームスにそれをやる体力もお金もない。時期尚早だと、言い続けていたんです」それは、おそらく事実だろう。しかし、理由は、たぶんそれだけではなかったはずだ。S氏たち幹部陣には現ビームス社長には伺いしれない、不満・影響が蓄積されていたのではないだろうか。でなければ、いくら新会社設立のためとはいえ、立ち上げから関わり、現ビームス社長と共にそこまで育てあげたビームスを存亡の危機にまで陥れかねない、強硬手段に出るはずはなかったのではないだろうか。ビームスの生え抜きの主要スタッフを根こそぎ連れて行ったかもしれない、あのお家騒動の裏には、自分たちが考える本来のあるべき理想のビームスを、改めて自分たちの手で作り直すんだ、という強い意志がなければ、あそこまでの強硬手段に訴えるわけがない、とどうしても思えてしかたないのである。