この200年間、私たちは何を目指してきたのか?蒸気機関とか電動モーターが発達してきて、人間はほとんど腕の力を使わなくなりました。私の大学は工学大学ですので男子学生が多いのですが、22〜23歳の男子学生はさっぱり筋肉を使いませんし、態度も優しいのですが、体を見ると結構、隆々たる筋肉を持っています。それでも筋肉を使う機会がないので体のつくりと生活が違っていて可哀想に思います。そのフラストレーションがたまっているのです。若者の隆々たる筋肉は時々コピー機の蓋を開けるのに使われているようです。コピー機の蓋は今のところ自動で空く装置が出ていないのでよいのですが、そのうちコピー機の蓋も自動的に開くようになり、また1つ筋肉を使う機会が失われることでしょう。自動車の窓も昔はハンドルを回して窓を開けていましたが、誰かが指であげた方が便利と考え、今では、ボタン1つになって指先しか使いません。すでに人間の上腕の筋肉は活躍することを禁じられている状態です。足に関しても同じです。自動車は便利なものですが、同時にエネルギーを多く消費するものです。自動車にガソリンを入れて走ると、乗っている人を移動させるのに使用する正味のエネルギーは、使うガソリンの実に2%(100分の2)に過ぎません。自分の足の筋肉は使えないし、ガソリンの98%を無駄にします。駅や2階建てのスーパーにあるエスカレーターはさらに非効率的です。ご老人や障害を持っている方にとってはありかたいものですが、若い男性や女性もエスカレーターを使います。中にはエスカレーターの右のスペースが空いていないと、「歩けない!何をぼやぼや立っているのだ!」と怒る人がいるかと思うと、エスカレーターを勢いよく走って上がる人がいます。そういう元気な人は是非、階段を使ってもらいたいものです。